日本語の起源は朝鮮半島にあり?進化遺伝学的アプローチSaturday, May 14, 2011
日本語はその起源が明らかでなく、これまで様々な仮説が唱えらえ、激論が交わされてきました。そんな中で東大の研究チームが新たな一石を投じたようです。
進化遺伝学というのはあまりポピュラーな用語ではありませんが、遺伝子の数理的な解析によって生物の進化を研究する学問のようです。分子遺伝学に近縁な分野でしょうか?
たしかに言語は単語や文法に法則性があり、変化しやすい部分やそうでない部分があるなど、DNAにも似た特性を持っています。
しかしながら、”分子時計”と呼ばれるように一定の変異確率を有し、また減数分裂によってランダムかつ均等に両親の要素を受け継ぐDNAの遺伝とは異なり、言語は政治制度や社会、思想、文化からの影響を色濃く受けることを忘れてはなりません。
また『約2182年前の共通祖先に行き当たった。この年代は、朝鮮半島から大量の渡来人が来た時代に当たる。
』として考古学的な論拠を求めようとしていますが、渡来人の流入時期やそのルーツについてはいまだに議論がなされており、信頼性に欠けます(さらには日本が弥生時代の頃の朝鮮半島の言語の実態すらも明らかでない)。
この発表は、言語をその変異の度合いに着目し、数理的解析によって研究するという方法論としては面白いものです。しかし、モデル化実験の抱える問題をまったくカバーできていないところが弱みであると言わざるを得ません。
どちらにせよ半島は経由地に過ぎない。